画像引用:NETFLIX
Netflixで大ヒットを記録した全裸監督。村西とおるを介してアダルトビデオ(AV)業界の黎明期を描いた当ドラマについて気になった点を、AVプロダクション側の目線で解説していきたいと思います。
このページでは第一話(裏の世界)、第二話(無修正)の解説になります。あらすじ(概要)を話した上で、解説にはいらせていただきます。
↓動画解説はこちら
全裸監督の第一話、第二話のあらすじ
舞台は1980年の札幌。
英語教材を販売する会社で働く村西は、トップの営業成績を誇っていました。
妻子と母親と暮らしておりましたが、ある日、会社の金庫からお金が盗まれ、給料が支払わなくなってしまい、さらに妻の浮気現場を目撃してしまいます。
自暴自棄になっていたところ、後のパートナーになる不良の荒井トシと出会います。
彼に誘われるまま、ラブホテルで隣部屋のカップルの喘ぎ声を盗聴し、その録音物をビデオ屋で販売したら、6万円の売上になりました。
そのことをきっかけに性欲を売りたいと思った村西は、ビニ本(ビニールで隠すことでエロを期待させる本)を販売することを決め、北大神田書店を開店します。
グループ店舗を拡大していく内に、警察からの監視は厳しくなりますが、ぼかしのない無修正のビニ本の作成を始めます。
どこの出版社も取り合ってくれない中、川田編集の川田研二と共同で、印刷所を買い取り、暴力団員の古谷と共に、無修正本を流通させることに成功します。
賄賂を駆使し、警察からの検問の目をくぐり抜け、事業を拡大しますが、警察から印刷所ごと検挙されてしまいます。
AVプロダクションによる全裸監督の第1話、2話の解説
第一話、第二話の段階では、アダルトビデオに関する話はありませんでした。村西とおる自身が、アダルトビデオの制作に興味を持つきっかけとなった背景として、妻の浮気やラブホテルにおける盗撮、ビニ本の販売などがエピソードとして語られています。
AV業界の始まりについて
この点について、そもそもアダルトビデオの文化はどのように始まり、定着していったのかを、アナザープロモーションの松本にお伺いしました。
モザイクの規制について
全裸監督の第一話、第二話では、ビニ本を販売する上で局部の『ぼかし』が問題となってました。
ビニ本に限らず、アダルトビデオに関しても「わいせつ物頒布等の罪」に抵触する可能性があるので、「ぼかし」を入れなければなりません。
しかし「ぼかし」の在り方は、時代によって変わってきております。
ちなみに新人女優の多くは、レンタルメーカーからデビューして、レンタルとの契約が切れると、セルメーカーからセル解禁という形で再デビューするのが定番だったんだ。
追記ですが、審査機関は、「わいせつ物頒布等の罪」に該当するかどうかを元にリーガルチェックを行います。
《引用》
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
2.有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。
引用:刑法175条