『AVに出演したことを後悔している』そう思う女性は残念ながら少なくありません。
『出演した事実を周りにバレたくない』、『できれば出演作を削除したい』と思われると思いますが、近年、出演したAVを販売停止にするのが容易になったのをご存知でしょうか?
この記事では販売停止申請の方法、申請が受理されなかった出演AVを削除するために必要なことを紹介します。
▽この記事でわかること
出演したAVの販売停止申請の流れ
早速ですが、出演したAVの販売停止申請の流れを確認しましょう。
プロダクションまたはメーカーへ相談する
まず過去に所属していたプロダクション、撮影を行ったメーカーのスタッフへ相談することをオススメします。プロダクション、メーカーに寄りますが、代わりに申請手続きを行ってくれるかもしれないからです。
申請書類に記入する
もし自分で申請する場合は、AV人権倫理機構(出演強要を踏まえ、業界のコンプライアンス意識を高める為2017年に発足した委員会)のホームページから申請書類をダウンロードしてください。
申請日、氏名、生年月日、所属時のプロダクション名を記載した上で、削除を希望するAVのタイトル、撮影を行ったメーカーの名前、作品に関するURLなどを記入してください。
停止希望理由について
停止希望理由には、身バレ、学校や就職など社会生活への支障、結婚生活、販売期間などがありますが、販売期間が最も重要です。
発売からの期間が長くなるほど受理されやすいと言われています。
申請書を郵送する
申請書が完成したら、倫理機構宛に申請書を郵送してください。
【送り先】
〒163-6002
新宿区西新宿6-8-1新宿オークタワー2F
MBE154 AV人権倫理機構 宛
引用元:AV人権倫理機構
販売停止申請が生まれた背景
AV人権倫理機構は、元々、出演した女性の権利を守るために、販売停止などの処置を推奨するようになりました。
過去に出演したAVは、一部の作品を除いて売れなくなり忘れられていきますが、再編集されオムニバス版として販売されるケースが多いです。
オムニバス版を販売することで、引退後もユーザーの記憶に残りやすくなりますし、オムニバス版に関しては女優さんに利益を分配していないメーカーがほとんどでした。
販売停止申請が認められやすい条件
こういった事態を無くすためにも、倫理機構は2018年1月に販売から5年経ったAVは削除申請できるよう認めると同時に、オムニバス版を作成する場合は出演者へ使用料を支払う取り決めを行いました。
参考:「第三者機関が報告会_作品削除ルールなど設定|毎日新聞」
しかし、人権倫理機構のルールは法的な拘束力はありません。協会や組合に加盟しているプロダクション、メーカーに対しては、圧力をかけることができますが、加盟していないプロダクション、メーカーに対しては強制力を持ち合わせておりません。
【販売停止が認められやすい条件】
- 販売から5年以上が経過している
- 所属事務所がプロダクション協会に加盟している
販売停止申請に応じてもらえないAVを削除するには?
販売停止申請に応じてもらえなかった場合、出演したAVを削除するにはどうすれば良いのでしょうか?
法的事由により販売停止を申し出る
一般的に契約書に沿って制作、配信されたAVに関しては削除するのは難しいと言われています。
ですが、
- 契約内容が公序良俗に反している
- 出演時の年齢が20歳未満であった
- 撮影に関する説明をきちんと行っていなかった など
法的に問題がある場合、合法的に販売停止が認められる可能性が高いです。
そのため撮影や配信、契約書の内容が法的に問題ある場合は、法的な面から販売停止を申し出ると良いでしょう。
【参考】「「AV出演」が知人にバレた!「恥ずかしくて死にたい」・・・回収や削除は可能か?|弁護士ドットコム」
著作権を買い取る?
著作権を買い取ることで、実質、販売停止にすることも可能です。著作権は、著作人格権と著作財産権に分けることができますが、著作権人格権に関しては譲渡することはできません。
また、著作財産権に関しては、譲渡してもらうにあたり、著作権者(メーカー)からの同意をもらう必要があります。
参考:「著作者にはどんな権利がある?|公益社団法人著作権情報センター」
不当な金額で買い取ることになるか、メーカーが同意しないかのどちらかが考えられるので、そもそも著作権の買取は現実的とは言えません。
違法アップロードされたAVは削除できるの?
販売停止が認められたからといって、違法にアップロードされた動画が停止にされるわけではありません。
インターネットの普及により、スマホやパソコンでAVを気軽に視聴できるようになった反面、違法にネットへアップロードされるAVも増えました。
無断でアップロードされたAVに関しては、以下の3つの権利侵害を理由に、サイトの管理人へ削除申請を訴えることができます。
<違法アップロードによる権利侵害>
- 著作権侵害
- 名誉毀損の侵害
- プライバシーの侵害
①管理人を特定する
管理人へ削除申請するためには、まずはサイトの管理人を特定しなければなりません。違法アップロードされたサイトに問い合わせページが設けられている場合、サイトで指定された手順で削除申請しましょう。
もし、サイト内に管理人の情報が記載されていない場合は、「whoisドメイン調査ツール」に対象のサイトのURLを入力して検索すると、管理人の指名、住所が特定できます。
②管理人への交渉
管理人が特定できたら、①対象の動画がアップロードされたページのURLと、②アップロードされた動画が権利侵害している理由と共に、③削除を申し立てる旨を記載した通知を管理人へ郵送しましょう。
通知の記載方法がわからない場合は、「名誉毀損・プライバシー関係送信防止措置手続」から通知をダウンロードすることをオススメします。
③削除申請の仮処分の申し立てをする
もし、管理人側から何も対応してもらえない場合は、裁判所で、管理人に対して削除依頼の仮処分を申し立てましょう。仮処分の申立であれば、通常の訴訟と比べて短いスパンで手続きが済む上に、申立費用が低額です。
すでに販売済みのAVは削除することはできない
違法にアップロードされたAVや、配信元からAVと違い、すでに消費者の手に渡ったAVは削除できないと思ってください。
誰が出演したAVを所持しているのかがわからない上に、持ち主がわかったところで、同意を得られなければ破棄してもらえないからです。
不明な点は公的機関へ相談しよう
以上が、過去に出演したAVを削除する方法になりますが、削除申請や裁判所への申立方法がわからない方は、法テラスへ相談しましょう。
法テラスでは、裁判所での申立書類の記載方法や、削除申請理由について法的な視点でアドバイスをもらうことができるからです。
・法テラス |
電話番号:0570-078374 営業時間:【平日】午前9時~午後9時【土曜日】午前9時〜午後5時 |